人に好かれる・信頼されるにはgiveを大切に!?返報性の原理とは
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みなさん、こんにちはこんばんは!Rinです。
今回は、久しぶりに「心理学」の記事になります。
皆さんは、「返報性の原理」「返報性の法則」というものを聞いたことはありますか?
この原理を知っている人でも、知らない人でも生活している上で知らないうちに、私達はこの返報性の原理をしていたり、人からされていたりします。
この返報性の原理の仕組みを理解することで、好きな相手に、自分を好きになってもらったり、ビジネスでお客さんが商品を購入してくれたりするかもしれません!
人に好かれる・信頼されるにはgiveを大切に!?返報性の原理とは
まずは返報性の原理とはなにかを説明します。
私達人は、何かをしてもらったとき、施しを受けた時に「お返しをしないと申し訳ない」「お返しをしなくては」といった気持ちが働くと思います。このような気持ちの心理作用を「返報性の原理」と言います。
これは老若男女・日本人アメリカ人と国籍は関係なく、人間誰しもが本能的に持っている心理です。
普段私達は無意識にこの返報性の原理をしていたり、人からされていたりしていますが、この仕組みを理解することで、ビジネスや恋愛がもっとうまくいくかもしれません。
返報性の原理の種類
お返しをしてもらったとき、「お返しをしないと申し訳ない」という気持ちが働くことを返報性の原理と言いましたが、この返報性の原理には次の4つの種類があります。
1 好意の返報性:好意を見せれば、相手もこちらに好意を示してくれる
2 敵意の返報性:敵意を見せれば、相手もこちらに敵意を示す
3 譲歩の返報性:相手に譲歩すれば、相手もこちらに譲歩してくれる
4 自己開示の返報性:自己開示をしたら、相手も同じ程度の自己開示をしてくれる
たとえば、好意の返報性では、相手からニコッと笑顔で話しかけられると、こちらも自然と笑顔で話すようになります。
また、敵意の返報性では、相手があからさまに敵意むき出しな態度をしてくると、こちらもそれに応じて相手に敵意を示すようになります。
身近なところに潜んでいる返報性の原理
返報性の原則は、私達の身近なところに潜んでいます。それは気づかずにしているものばかりだと思います。
例えば、
旅行先などで、あなたが一緒に旅行に来た相手と「せっかくだから写真撮りたいね」と話しているとします。そこで、近くにいた観光客がその雰囲気に気づいて、「もしよかったら写真撮りましょうか?」と話しかけてきました。
あなたは写真を撮ってもらって「ありがとうございます」と言います。そこで多くの人は写真を撮ってもらった人に対して「よければ写真撮りましょうか?」と尋ねるのではないでしょうか?
これも良いことをしてもらったから、自然とこちらも返す、つまり返報性の原理が働いていることになります。
また、バレンタインデーやホワイトデーにも返報性の原理が働いています。
バレンタインデーで会社の同僚や上司などに義理チョコをあげたりするのは、「いつもお世話になっているから」という気持ちから来ているものですし、
ホワイトデーに男性が女性にお返しするのは、「バレンタインデーに女性からチョコを貰ったから、なにかお返ししなくてはいけない」という心理が働いているからです。
SNSでも返報性の原理はみることができます。例えば、フェイスブックやツイッター、インスタグラムで、相手から「いいね!」をもらったら、お返しに「いいね!」をしたくなりますよね?
このように身近なところで、私達は知らぬうちに返報性の原理で働く行動をしていたり、されていたりします。
返報性の原理の実験
返報性の原理は、実際に実験が行われて効果があると証明もされています。
心理学者のデニス・リーガンという人が行った、返報性の実験というものがあります。
デニス・リーガンが行った実験は、「美術鑑賞」という名目で実験に参加した大学生に、もうひとりの参加者(実はデニス・リーガンのサクラ)と一緒に、絵画の作品評価をしてもらいます。
実は絵画の作品評価は参加者に本当の目的を知られないために、させているカモフラージュで、本当の実験は、美術鑑賞の休憩時間に行われる、参加者と一緒にいるサクラの2つの行動の違いです。
その行動の違いで参加者にどのような変化があるのかを調べました。
1番目の行動→サクラが休憩時間に部屋から出ていき、少し時間がたったあと、飲み物を2本買って参加者のもとに戻ってきます。
そして「あなたの分も買ってきたよ」と言って1本を参加者の大学生に渡します。
2番目の行動→サクラは休憩時間に部屋から出ていき、少し時間がたったあと、何も持たず、手ぶらで帰ってきます。
休憩時間のこのようなことをして、全ての絵画をみおわります。
そこで、サクラは参加者の大学生に
「実は、新車が当たるくじ付きチケットを売っているんだ。何枚でもいいんだけど買ってくれないかな?」とお願いをします。
そこで、チケットを購入した枚数を調べたところ、
1の行動(飲み物1本渡された参加者、つまり親切にされた参加者)をされた大学生はサクラに対して借りがあると感じ、
2の行動(何もされなかった)をされた大学生に対し、
なんと2倍ものチケットを購入したのでした。
この実験からわかることは、「借りがある」と感じたとき、人は「申し訳ないから借りを返さなくては」という気持ちになるということです。
返報性の原理をビジネスで使うには
この返報性の原理をビジネスで使うこともできます。
よくみられるのは、スーパーなどにある試食売り場です。
店員さんから試食を「どうぞ!」と勧められて、それが美味しいと感じたときはもちろんその商品を手にとるでしょうし、そんなに美味しくないと感じたときでも「せっかく食べさせてもらったし買わないと申し訳ないなあ」という気持ちが働き、商品を手にとってしまうかもしれません。
また、「無料お試し」も返報性の原理が働いています。
例えば、洋服屋で、店員さんに試着を頼んで、店員さんが親切に相手をしてくれます。試着時間を取ってしまったし、店員さんも親切だったから「買おうかなあ・・・。」という気持ちになったりします。
そして、「送料無料で返品OK!」という、企業が損するようなサービスを提供しているところもいっぱいありますが、実は返報性の原理を使っていて「そこまでしてくれるのか」と買い手に思わせるためにしていることなんですね。
昔、新聞の勧誘でも「洗剤などのプレゼントを提供するから、新聞取ってくれませんか?」というものがあったと思います。あれもgiveして、相手にgiveさせるという返報性の原理を利用したものです。
恋愛で使える返報性の原理
恋愛でも、この返報性の原理は使用することができます。
この原理を利用するには、好きな相手に対して「とにかくgivegivegive」ということです。
愛情や、褒め言葉、プレゼントなど好きな相手に対して最大限に与えます。
すると、与えられた相手も「こんなに与えてもらってるから、何かお返ししなくてはいけないかなあ・・・。」という気持ちになってきます。
また、学生時代にあった例として、友達から
「あのこさ、あなたのこと好きなんだってよ。」みたいなことを聞かされたときです。
それまでは全く意識してなかったにも関わらず、そういったことを言われると突然そのこのことが気になる・・・。そんなことはありませんでしたか?
また相手から直接「実はあなたのこと、前々から気になっていたんです」と言われたときも、なぜかわからないけれど相手のことが気になって仕方がない・・・。
こういったことは返報性の種類で紹介した、1の好意の返報性が働いているからです。相手から好意をもらえば、自然と自分も好意を返したくなるという心理です。
ただし、恋愛で返報性の原理を使うにはちょっとした注意が必要です。
それは、返報性の原理が働くのは、
「元から相手に対して嫌悪感を抱いてなく、相手の良いところもかいま見えているとき」です。
つまりいくらgivegivegive、と相手に与えてばかりいても、相手から「生理的に無理」
「嫌悪感がある」と思われていたら、どれだけ積極的にgiveしていても相手から好意のある返しはこないでしょう。
返報性の原理に引っかからないようにするには
こういった返報性の原理は便利なものですが、自分が冷静になって引っかからないようにするためには、
「返報性の法則の存在を意識し、不適切な親切は受け取らないように心がける」
ことが重要です。
自分は何もしていないのに、あからさま相手から一方的にgivegivegiveといった行為をしてきたときには、「もしかしたら何か裏があるのでは?」と疑ってみることも必要です。
逆に、好意を与える側が気をつけなくてはいけないのは、「好意の見返り」を求めないということです。
「与えたんだから、返してよ」「こんだけ与えたんだからなにかするの当たり前でしょ?」といった態度をしてしまうと、与えられた相手も嫌な気持ちになってしまい、不信感を抱くようになります。
「与えたんだから返すのが当たり前!」といった態度を取るのではなく、相手からいつかお返しをもらいたいのなら、そういった考えを抱かずにgiveしていくことが大切です。
返報性の原理が学べる・載っている本
社会心理学者のロバート・B・チャルディーニ氏の著書『影響力の武器』
Give&Take 「与える人」こそ成功する時代
こちらは、前TEDの動画で紹介したアダム・グラントの本です。
まとめ!
いかがでしたか?
身近に返報性の原理は頻繁に使われています。
この原理の仕組を理解することで、買いたくもない商品を購入しないようにしたり、好きな相手を振り向かせられるかもしれません。
ビジネスでも見返りを求めずにgiveをお客さんに与えると、それはいつしか返ってきます。
みなさんも、この返報性の原理を理解して、ぜひ使ってみてはいかがでしょうか?
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